経験の共有

面白い事を追いかけて、それを自分の目で確かめる事をモットーに

安いものは安いなりの理由がある

中規模商社で営業をして3年が立とうとしている。

大手商社とは異なり、裁量権があり一人一人の意志が重要とされる職場で働いている。

営業という職務ながら、廃棄物処理や資源循環、サプライヤー調査、新商品や新ビジネスの立ち上げ、新規顧客営業、日本顧客の海外拠点をサポート、といった幅広い業務に従事する中、色んな人に出会う。

自分の価値観が普通ではない事を再認識せざるを得ない状況に出会う。

そもそも立場も違うし、年齢・働いている組織規模も違うので、考えている事も異なるのである。当たり前である。最初の入社先がプラントエンジニアリング業界の国内首位の会社だったという事もあり、大企業に入ってくる人や働く中でどういう事を考えているかは理解できていたつもりだった。

一方、数人でやっているような会社、つまり、会社の存続や将来性が一年ごとに変化するような組織で働いている人達が、どんなマインドなのか全然分からなかった。

 

実際、そういった人と働くことがあるが、言葉や文面からどこか隠し切れない野心が見えてくる。見積書にしても1つずつ項目を確認して、どうしてこんなに安いんだろうと思い、法務的な側面のチェック・前提条件や詳細のチェックをし、いざ契約になると、本当の狙いが見えてくる。長期的なスパンでの付き合いよりも目の前のリターンをすごく欲していることが感じ取れる。

そもそも、長的な付き合いを持続しても途中で潰れる可能性があるので、今すぐにできれば年内や半年以内に結果が欲しいのである。

私は、早稲田大学を卒業し、どちらかというとある程度裕福で十分な教育を受けてきた。弱肉強食の世界ではなく、レールがあり、ある程度破天荒な事をしても許され、結局はレールの上を歩いている人が多かったと思う。

社会に出て、弱肉強食の世界で生きている人たちと働き、お互いの手の打ちを少し見せたり隠したり、徐々にお互いの事を理解していく過程を通じて、商売の難しさを理解していくのである。

これからも色んな人と出会うことであろうが、点と点ではなく、最初は面と面で接しながら互いが出来る事の接点を探し、関係を築けたらと思う。